
こんにちは、皆さん!カメラマンのMIYABIです。
今日は写真を次のレベルに引き上げるための重要なトピック、RAWとJPEGの違いについて徹底解説します。
RAWとJPEGの基本概念とは?
RAWとJPEGは、デジタルカメラで撮影する際の代表的な2つのファイル形式です。RAWはその名の通り「生」のデータで、カメラのセンサーが捉えたすべての情報をそのまま記録します。一方、JPEGはカメラ内で処理・圧縮された完成品のような画像です。
RAWは「デジタルネガ」とも呼ばれ、撮影したままの情報を保持します。JPEGはカメラ内の処理エンジンによって最適化・圧縮されて保存されるため、すぐに共有や印刷ができる利点があります。
補足:一部のスマートフォンでもRAWが撮影可能
最近のハイエンドスマートフォンでは、なんと本格的なRAW撮影が可能になっています!
iPhone 12以降のProモデルやSamsungのGalaxy S/Noteシリーズ、Google Pixelなど、多くの機種がProRAWやDNGフォーマットでの撮影をサポートしています。
技術的な違いを徹底比較!
特徴 | RAW | JPEG |
---|---|---|
ビット深度 | 12〜14ビット | 8ビット |
ファイルサイズ | 大きい(20〜60MB) | 小さい(3〜10MB) |
処理状態 | 未処理 | カメラ内で処理済み |
互換性 | 専用ソフトが必要 | ほぼ全てのデバイスで表示可能 |
画像調整の自由度 | 非常に高い | 限定的 |
RAWファイルの最大の魅力は、その情報量の豊かさです。ただし、その分ファイルサイズも大きくなります。
撮影シーン別!最適なフォーマットの使い分け術
RAWが最適なシーン:
- プロフェッショナルな撮影:商業写真やポートレートなど、後処理が重要な場面
- 光量が厳しい状況:日の出/日没、室内の薄暗い場所など
- コントラストが強いシーン:明暗差が大きい風景など
- 重要なイベント:結婚式や特別な行事など、やり直しがきかない場面
JPEGが最適なシーン:
- スポーツや動きの速い被写体:連写速度とバッファ容量を最大化
- カジュアルな日常スナップ:すぐにSNSでシェアしたい場面
- メモリーカードの容量が限られているとき:旅行や長期撮影など
- カメラ内の画像処理エンジンを活かしたいとき:最新のカメラはJPEG処理が非常に優秀!
編集時の特徴とワークフローの違い
RAW編集の魅力:
RAW現像の醍醐味は、その圧倒的な自由度にあります。私が愛用しているLightroomでは、以下のような調整が格段に優れています:
- ホワイトバランス:撮影後に完全に修正可能(JPEGは限定的)
- 露出補正:±3〜4EVの補正も比較的劣化が少なく行える
- ハイライト/シャドウ:飛びやつぶれの救出能力が桁違い
- ノイズ処理:細部を保持しながら効果的にノイズ除去可能
- レンズ補正:歪みや色収差の完璧な修正が可能
JPEG編集の特徴:
JPEGは既に処理された画像のため、編集の自由度は限られますが、効率的なワークフローが魅力です:
- 即時性:カメラ内処理で既に見栄えの良い画像が完成
- 簡易編集:軽微な調整だけで十分な場合が多い
- 処理時間:RAWに比べて格段に短い処理時間
- 互換性:ほぼすべての編集ソフトで開ける汎用性
フォトコンテスト向けの作品ではRAWを選びますが、クライアントへの素早い納品が必要な商業撮影(学校写真など)では、カメラ内JPEGにちょっとした調整を加える程度で十分な場合も多いです。
ストレージと処理速度を徹底検証
ファイルサイズと保存容量:
大まかな目安を公開します:
- RAW(非圧縮):約60MB/枚
- RAW(ロスレス圧縮):約20〜30MB/枚
- JPEG(最高画質):約5〜10MB/枚
- JPEG(標準画質):約3〜5MB/枚
カメラの画素数などにもよりますが128GBのSDカードでは、RAW(ロスレス圧縮)で約4,000枚、JPEG(高画質)なら約8,000枚以上撮影可能。週末の撮影旅行では、重要なシーンはRAW+JPEG、カジュアルなシーンはJPEGのみという使い分けで容量を最適化しています!
処理速度とカメラパフォーマンス:
RAWとJPEGの選択は、カメラの連写性能にも大きく影響します:
- 連写速度:JPEGは一般的にRAWより30〜40%高速
- バッファ容量:JPEGはRAWより2〜3倍多く撮影可能
- 書き込み時間:カードへの書き込みもJPEGが圧倒的に速い
プロカメラマンの実践テクニック
両フォーマットの最適な併用法:
多くのプロカメラマンと同様、私も状況に応じてRAW+JPEGの同時記録を活用しています:
- 重要な撮影:RAW+JPEGで撮影し、JPEGはクイックビューやクライアントへの仮提出用
- メディア別使い分け:高速カードにRAW、低速カードにJPEGというデュアルスロット活用法
- バックアップ戦略:JPEGをクラウドに即時バックアップ、RAWは後でハードディスクに保存
この併用戦略により、データの安全性と作業効率の両立が可能になります。最近のカメラはRAW+JPEG撮影時のパフォーマンス低下も最小限に抑えられているため、迷ったら両方記録するのがおすすめです!
カメラメーカー別のRAW特性:
各メーカーのRAWファイルは拡張子が異なります。:
- Canon:.CR3形式
- Sony:.ARW形式
- Nikon:.NEF形式
- Fujifilm:.RAF形式
まとめ:あなたに最適な選択は?
RAWとJPEGの選択は、写真に対する姿勢を表すものでもあります:
- RAW撮影:最高品質を追求する姿勢、編集を楽しむスタイル
- JPEG撮影:効率性と即時性を重視するスタイル
- 併用戦略:状況に応じた柔軟なアプローチ
私の経験から言えることは、撮影の目的を明確にすることが最も重要だということ。アートとしての写真表現を追求するならRAW、日常の記録や共有を重視するならJPEGが基本になるでしょう。
最新のカメラは両フォーマットともに素晴らしい品質を提供してくれます。テクニカルな違いを理解した上で、あなた自身の撮影スタイルや目的に合わせた選択をすることが、写真の楽しさを広げる一番の近道です!



皆さんはどちらのフォーマットを主に使っていますか?
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